バイオ医薬品とは

医薬品は日々世界中で研究がおこなわれており、その中ではこれまで無かったような技術によって作られた新薬も多く見られるようになっています。
開発成功までは非常に長い時間がかかるものであることは確かですが、コンピュータ技術が進歩した現代ではこれまでと比べて格段に開発が効率的に行われるようになりました。
またその中では他の分野の技術・考え方を医薬品開発に生かすというような姿も見られるようになってきており、その象徴ともいえる存在になっているのが「バイオ医薬品」です。
ではそもそもこれは何なのかというと、簡単に言えば「遺伝子工学を応用して作られる医薬品」です。
遺伝子工学とは遺伝子組み換えや細胞融合、細胞培養などの技術のことであり、かつては大豆の遺伝子組み換えなどで話題になりました。
バイオ医薬品は化学合成によって薬効成分を作るのではなく、遺伝子工学の技術を用いて微生物や動物細胞に薬を作らせるというようなものなのです。
このバイオ医薬品の例としては遺伝子組み換えエリスロポエチン製剤と呼ばれる薬があります。
エリスロポエチンはそもそも腎臓で産生されるホルモンであり、赤血球合成を促す力を持つものです。
これは人体でも普通に産生されるのですが、腎臓機能が低下している腎不全患者はこのホルモンを上手く産生することが出来ず、腎性貧血をはじめとした症状を引き起こすことになります。
しかしこのエリスロポエチンは動物細胞に「エリスロポエチンを作ろう」として命令する遺伝子があれば産生することができますので、この遺伝子をハムスターなどの動物から採取した細胞に移せばその細胞にエリスロポエチンを産生させることが出来るのです。
こうした製薬方法は通常の化学合成では作りづらいようなものをスムーズに作ることが出来るということで高い価値があります。
もちろんその分厳密な管理が必要になりますが、現代の医薬品においては欠かせない技術なのです。

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